通常物を売ったり買ったりする場合は大手なら安心だろうということで何も考えずに大きな会社を選ばれる人も多いと思います
もちろんそれは間違いではありません
ただ不動産に関してはCMを流していたり、誰もが知っている会社だからといって安心かというと決してそうではありません
少し前にも、長期間不動産が売れずに困っているというお客様から相談を受けたのですがそれは酷い話でした
どのような話かというと、売主様が不動産を売却する時は不動産会社と媒介契約という契約を結びます
媒介契約は専属専任媒介契約、専任媒介契約、一般媒介契約の3種類あります
ざっくり契約に関して説明すると専属専任と専任媒介契約に関しては一社のみに売却を依頼する方法で、一般媒介契約は重ねて何社にも依頼出来る方法です
そのお客様はその中の一般媒介契約で大手不動産業者2社と中堅業者1社の計3社に売却を依頼されていました
そこにいたるまでの経緯は、まず始めに現在」売却を依頼されている不動産業者とは別の大手不動産業者と専属専任媒介契約を結ばれていたようです
その会社に決められた理由は他の会社より査定価格が他社に比べてかなり高かったのと大手なら安心だろうと思われたからのようです
ただ1カ月経過しても案内すら入らずその時点で値下げをされたようです
そして3カ月が経過しても具体的な話は入らず、媒介契約の更新時にまた値下げをされたようです
そしてさらに３ヶ月が経ち売却開始から半年が経過した更新時にまた大きな値下げの話になりそのタイミングでその会社を外して一般媒介契約に切り替えられたようです
その際の販売価格は査定時に多くの会社が出した価格より少し高いぐらいの価格になっていたようです
そしてさらに３ヶ月が経過してそれでも売れないという事で弊社に相談がありました
その時には売出し開始からすでに９ヶ月が経過していました
お客様が言うにはどの不動産業者も売り出し当初こそ販売活動を頑張っているような感じでしたが１カ月もすると本当に販売活動をしているのかと思うような状況になったようです
こうなるととても難しい状況です
何故ならすでに情報は広く拡散されており売れ残り感が出ています
それまでに不動産会社も色々な手を尽くしてきているので不動産会社側にも打つ手があまり残されていない状況です
そのため残された方法は金額を反響が取れる価格にあわせていくしかなくなります
そして結局は査定時に多くの会社が提示した価格ないしそれよりも大きく下回る価格でしか売れなくなってしまいます
ただこの一連の対応はひどいものでした
まず最初に専属で売却依頼を受けた会社の仕事もそうですが、一般媒介で売却依頼を受けた会社の対応もひどいものでした
我々は物件の売却依頼を受けたからには最大限努力はすべきです
お客様はこの間にも住宅ローンの支払いをしており固定資産税も支払っています
分譲マンションの場合その間も管理費や修繕積立金、駐車場代も支払い続けなければなりません
それだけでもかなりのロスです
そして何よりも売れないことの精神的なしんどさはかなりのものです
そのようなことも考慮したうえで物件の売却依頼を受けなければならいと思います
ただ、この売却にはいくつかのミスもあります
お客様は不動産に関しては素人であるためミスをしたのは仕方がありません
むしろ被害者といってもいいでしょう
このパターンに陥るケースはよくあります
このような状況にならないためにもどこにミスがあったのかを知っておく必要があります
まずは販売当初に売却を依頼した会社です。査定価格が他社より高いという事は何かおかしいと疑うべきです
この会社の場合は売却依頼を得るために他社より高い査定価格を意図的に出していたのは明らかです
お客様はきちんと査定価格の根拠も示してもらえたからだとおっしゃっておられましたが査定価格は調整することができます
もちろん不動産は売り出してみないとわからないので査定価格よりも大きく高い価格で売れる可能性はあります。ただそれはたまたまそのエリアで探しているお客様がいる時など運がいい場合だけです
それに賭けてもいいのかもしれませんがあまりにもリスクは高いと思います。物を売る時は適正価格で売れればありがたいと思って売る方が上手くいきます
消費者もきちんと相場は把握されたうえで不動産を探されています
そのため、他社よりも明らかに高い査定価格を出す会社は疑う方がいいでしょう。そしてあまり高い価格で売出しを開始しないことです
次に売れないからといって一般媒介契約に切り替えられたこともミスです
不動産は成果報酬です。不動産会社は成約にいたらないとお客様からお金をいただくことができません
そのため売れるかどうかわからない物件に対して時間も広告費もかけません
特に大手は専任物件の売却活動で忙しいため売れ残り感の強い一般媒介の物件は放置するでしょう
そのため、不動産業社にとって厳しい条件で売出す場合は一般媒介であずけても放置される可能性が高いでしょう
売れないからといって一般媒介に切り替えることはおすすめしません
やはりおすすめするのは、信頼のできる不動産業者に専任か専属で任せることです
今迄何度も申しておりますが、不動産の売却には会社の規模はさほど関係がありません。そのため、とにかくその担当者が本当に信頼ができるかどうかで売却の依頼先を決めるべきです
会社ではなく人で決めて下さい
そうすれば不動産売却で失敗をすることはないでしょう
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