今月の住宅ローン金利情報(2021年5月) 固定10年や全期間固定(35年)は金利が下がった


2021年5月の住宅ローン金利は、変動金利は動きがなく、固定10年や全期間固定(35年)は多くが下がりました。

*コラム内の住宅ローン金利は、一般団体信用生命保険(死亡・高度障害時)の保障コストを含む表示で統一しています。

■2021年5月の住宅ローン金利サマリー

今月の住宅ローン金利の全体的な傾向は、次の通りです。

・変動金利は動きなし
・固定10年は多くが下げ
・フラット35(35年)の最多金利は下げ
・全期間固定(35年)は全般的に下げ

今月の動きで気になったのは、PayPay銀行(旧ジャパンネット銀行)が、10年固定の最低金利トップの座に返り咲いたことです。

■金融政策決定会合の影響は?

現在、日銀は、短期金利を▲0.1%、長期金利を0%程度(±0.25%)に誘導する「長短金利操作(イールドカーブ・コントロール)付き量的・質的金融緩和政策」をとっています。4月 26、27日に日銀の金融政策決定会合が開かれ、金融緩和策は維持されることになりました。ただし、長期金利の変動幅を上げたり、国債の買い入れ額を減らすなど、実質的に緩和縮小の方向に動いている可能性も…? 

■長期金利の動き

参考まで、10年固定や全期間固定に影響する10年国債の月末時点の利回りの推移は下記の通り。

<10年国債の利回り(月末時点)>

R2.3.31  0.031
R2.4.30  -0.036
R2.5.29  0.009
R2.6.30  0.042
R2.7.31  0.018
R2.8.31  0.056
R2.9.30  0.027
R2.10.30 0.041
R2.11.30 0.034
R2.12.30 0.035
R3.1.29  0.056
R3.2.26  0.168
R3.3.31  0.104
R3.4.30  0.095
(財務省データより)

4 月末は3月末に比べ下がっており、10年固定や全期間固定は下がったものが目立ちました。

フラット35については、金利が決まるのは前月中旬頃ですが、3月中旬の長期金利は0.116%(3月15日)で、4月中旬の0.089%(4月15日)の方が下がっていることもあり、下がったと考えられます。

■「新規で借りる」住宅ローン

ここからは、実際の商品の金利を見ていきます。以下は、2021年4月現在の金利タイプごとに金利が低い注目商品をピックアップしたものです。

実際には、金利だけでなく、総返済額や団体信用生命保険(団信)など付帯サービスで比較して、最終的に選択するようにしましょう。団信とは、契約者が万が一、死亡・高度障害になったときに、残債が保険で支払われる保障です。これに、就業不能時やがんなど特定疾病、自然災害時の特約などが付いている住宅ローンもあり、特約付きは無料と有料(金利上乗せまたは別途保険料)があります。

なお、コラム内では金利のほか、保証料と事務手数料、無料で特別な団信が付いている場合について併記しています。

まずは変動金利。PayPay銀行(旧ジャパンネット銀行)が2019年7月末に参入以来、最低金利を維持し続けています。

<変動金利>

・PayPay銀行「住宅ローン」0.380%《保証料なし、事務手数料=借入額の2.2%》*がん先進医療給付金付き団信無料(51歳未満)

・Yahoo! JAPAN「ヤフーの住宅ローン」0.380%《保証料なし、事務手数料=借入額の2.2%》*がん先進医療給付金付き団信無料(51歳未満)*商品はPayPay銀行のもの

・auじぶん銀行「住宅ローン全期間引下げプラン変動」0.410%《保証料なし、事務手数料=借入額の2.2%》*がん50%保障(満50歳未満)+全疾病入院保障団信無料

・SBIマネープラザ「ミスター住宅ローンREAL<通期引下げプラン>」0.410%《保証料なし、事務手数料=借入額の2.2%》*全疾病保障団信無料

続いて10年固定。数カ月間、auじぶん銀行とPayPay銀行が最低金利競争を繰り広げ、いったんはPayPay銀行に軍配が上がりました。が、4月にPayPay銀行が金利を0.1%上げたことで最低金利はいったん、auじぶん銀行になりましたが、5月に0.1%下げたことで、ふたたび最低金利の地位を奪回しました。

<10年固定>

・PayPay銀行「住宅ローン固定10年」0.499%《保証料なし、事務手数料=借入額の2.2%》*がん先進医療給付金付き団信無料(51歳未満)

・Yahoo! JAPAN「ヤフーの住宅ローン」0.499%《保証料なし、事務手数料=借入額の2.2%》*がん先進医療給付金付き団信無料(51歳未満)*商品はジャパンネット銀行のもの

・auじぶん銀行「住宅ローン当初期間引下げプラン」0.525%《保証料なし、事務手数料=借入額の2.2%》*がん50%保障(満50歳未満)+全疾病入院保障団信無料

全期間固定(35年)は、全面的に下がりました。フラット35は、最多金利で0.01%低下。フラット35のうち、物件が所定の条件をクリアすれば、0.25%の金利優遇を10年間または5年間受けられるのが「フラット35S(Aプラン、Bプラン)」です。
比較しやすいよう、一般的な団信に加入した場合の金利表示で統一しています。

<全期間固定>(自己資金50%以上)

・ARUHI「ARUHIスーパーフラット5S【自己資金50%以上】」0.900%(保証型、団信0.280%含む。Aプランは10年、Bプランは5年経過後は1.150%)《保証料なし、事務手数料=借入額の2.2%》

<全期間固定>(自己資金40%以上)

・ARUHI「ARUHIスーパーフラット6S【自己資金40%以上】」0.940%(保証型、団信0.280%含む。Aプランは10年、Bプランは5年経過後は1.190%)《保証料なし、事務手数料=借入額の2.2%》

<全期間固定>(自己資金20%以上)

・住信SBIネット銀行「フラット35S(保証型)【自己資金20%以上】」0.970%(Aプランは10年、Bプランは5年経過後は1.220%)《保証料なし、事務手数料=借入額の2.2%、団信無料》*全疾病保障団信無料

・ARUHI「ARUHIスーパーフラット8S【自己資金20%以上】」0.980%(保証型、団信0.280%含む。Aプランは10年、Bプランは5年経過後は1.230%)《保証料なし、事務手数料=借入額の2.2%》

<全期間固定>(自己資金10%以上)

・住信SBIネット銀行「フラット35S(保証型)【自己資金10%以上】」1.050%(Aプランは10年、Bプランは5年経過後は1.300%)《保証料なし、事務手数料=借入額の2.2%、団信無料》*全疾病保障団信無料

・ARUHI「ARUHIスーパーフラット9S【自己資金10%以上】」1.060%(保証型、団信0.280%含む。Aプランは10年、Bプランは5年経過後は1.310%)《保証料なし、事務手数料=借入額の2.2%》

■借り換えるときの住宅ローン

借り換えをする場合の住宅ローンの金利も見ておきましょう。

まず、変動金利ですが、新規借り入れ同様、PayPay銀行が最低金利を維持しています。

<変動金利>

・PayPay銀行「住宅ローン(借り換え)」0.380%《保証料なし、事務手数料=借入額の2.2%》*がん先進医療給付金付き団信無料(51歳未満)

・Yahoo! JAPAN「ヤフーの住宅ローン」0.380%《保証料なし、事務手数料=借入額の2.2%》*がん先進医療給付金付き団信無料(51歳未満)*商品はジャパンネット銀行のもの(キャッシュバックあり)

・auじぶん銀行「住宅ローン全期間引下げプラン(借り換え)」0.410%《保証料なし、事務手数料=借入額の2.2%》*がん50%保障(満50歳未満)+全疾病入院保障団信無料

・SBIマネープラザ「ミスター住宅ローンREAL(借り換え)<通期引下げプラン>」0.410%《保証料なし、事務手数料=借入額の2.2%》*全疾病保障団信無料

続いて10年固定。新規借り入れ同様、PayPay銀行が金利を0.1%下げたため、最低金利に返り咲きました。

<10年固定>

・ジャパンネット銀行「住宅ローン(借り換え)固定10年」0.499%《保証料なし、事務手数料=借入額の2.2%》*がん先進医療給付金付き団信無料(51歳未満)

・Yahoo! JAPAN「ヤフーの住宅ローン(借り換え)固定10年」0.499%《保証料なし、事務手数料=借入額の2.2%》*がん先進医療給付金付き団信無料(51歳未満)*商品はジャパンネット銀行のもの(キャッシュバックあり)

・auじぶん銀行「住宅ローン当初期間引下げプラン(借り換え)固定10年」0.525%《保証料なし、事務手数料=借入額の2.2%》*がん50%保障(満50歳未満)+全疾病入院保障団信無料

変動金利で借りている人が10年固定にするには、現在借りている住宅ローンに特約を設定することでも切り替えが可能です。借り換えの場合は手数料もかかるので、どちらが有利になるか、比較して決めるといいでしょう。

なお、借り換えで全期間固定を利用する際には、住宅ローンの残存期間によって選ぶべき商品は異なります。ちなみに、借り換えで利用できるフラット35もありますが、新規のときのような一定期間の金利優遇(「フラット35S」)はありません。

<全期間固定>(例:残存31~35年)

・常陽銀行「めぶき de かりかえ(ネット申込専用住宅ローン)全期間完全固定(~35年)」1.100%《保証料なし、事務手数料=借入額の2.2%》*がん団信無料

・みずほ銀行「みずほネット借り換え住宅ローン(全期間固定プラン)」(31~35年)1.090~1.190%《保証料あり、電子契約手数料5,500円、固定金利手数料11,000円、保証事務手数料33,000円》

<全期間固定>(例:残存26~30年)

・三井住友信託銀行「住宅ローン<リレープランフレックス>(借り換え)【当初期間金利引下げ】保証料型 固定30年」0.950%《保証料あり、保証事務手数料33,000円》

・常陽銀行「めぶき de かりかえ(ネット申込専用住宅ローン)全期間完全固定(~35年)」1.100%《保証料なし、事務手数料=借入額の2.2%》*がん団信無料

<全期間固定>(例:残存21~25年)

・三井住友信託銀行「住宅ローン<リレープランフレックス>(借り換え)【当初期間金利引下げ】保証料型」0.950%《保証料あり、保証事務手数料33,000円》

・みずほ銀行「みずほネット借り換え住宅ローン(全期間固定プラン)」(21~25年)1.050~1.150%《保証料あり、電子契約手数料5,500円、固定金利手数料11,000円、保証事務手数料33,000円》

・常陽銀行「めぶき de かりかえ(ネット申込専用住宅ローン)全期間完全固定(~35年)」1.100%《保証料なし、事務手数料=借入額の2.2%》*がん団信無料

<全期間固定>(例:残存16~20年)

・auじぶん銀行「住宅ローン 当初期間引下げプラン(借り換え) 固定20年」0.955%《保証料なし、事務手数料=借入額の2.2%》*がん50%保障(満50歳未満)+全疾病入院保障団信無料

・三井住友信託銀行「住宅ローン<リレープランフレックス>(借り換え)【当初期間金利引下げ】保証料型」0.970%《保証料あり、事務手数料なし、保証事務手数料33,000円》

借り換えの場合は、残っている期間と選ぶ金利タイプによって有利な商品が異なりますので、きちんと試算をして選択しましょう。

なお、現在変動金利で借りていてすべてを固定金利にしたい場合は、借り換えが有効ですが、例えば残存期間がまだ23年ある場合、現在借りている住宅ローンに特約を付加して20年固定にする方法もあります。残り3年は変動金利になりますが、残債が小さければ金利が上がっていても影響を抑えられます。借り換え手数料も含めて試算し、有利な方を選びましょう。

また、借り換えを希望する場合、本来、現在借りている金融機関でより有利な住宅ローンがあっても借り換えはできないのですが、条件によっては可能な場合もあります(要交渉)。他の金融機関への借り換えだけでなく、今の金融機関での借り換え(条件変更)も候補として検討するといいでしょう。

■複数の商品で試算・比較を!

注目の住宅ローンとその金利を見てきましたが、紹介したのは金利面に重点を置いた商品です。金利だけでは住宅ローンを選ぶことはできません。最近は団信の保障内容も注目されるようになってきました。

また、金利を含む総返済額のほか、保証料や事務手数料、団信のコストも含めたトータルコストで比較することも重要。新規で借りる場合も、借り換えの場合も、複数を比較してより有利な商品を選ぶようにしましょう。

コロナ禍による家計への影響が、今後、本格化する可能性があります。住宅ローンの見直しをはじめ、思い切った家計見直しなど、できることはやっておきたいものですね。

豊田眞弓

永続家計アドバイザー(FP)、金融教育講師
<生涯永続できる家計の実現を!> 「日経マネー」外部ライター等を経て、94年より独立系ファイナンシャルプランナー。個人相談、講演、コラム寄稿などを行う。「夫が亡くなったときに読む本」(日本実業出版社)、「親の入院・介護が必要になるときいちばん最初に読む本」(アニモ出版)、「50代・家計見直し術」(実務教育出版)ほか著書多数。短大非常勤講師を務めるほか、ライフワークとして子どもと大人の金融教育にも携わる。座右の銘は「笑う門には福もお金もやってくる」。趣味は講談、投資。

情報提供:豊田眞弓さん

とても参考になる内容の記事です

記事をご覧になってお分かりになったと思いますが、今は驚くべき低金利です

この低金利に加えて住宅ローン控除や住まい給付金等の税制上の優遇もあります

そのため今は不動産の買い時と言えば買い時です

住宅ローンを選ぶ際は、記事にも書かれておりましたが、金利だけではなく支払総額(保証料や事務手数料を含む)や団体信用生命保険の内容、通期の優遇幅なども含めて検討する必要があります

金利だけで判断するとネット系の金融機関の方が低いケースが多いですが、トータルで判断すると地場の金融機関の方がお得だというケースも多くあります

当然、人により審査が通る金融機関、通らない金融機関があり全ての人が金融機関を選び放題という訳ではありません

そのため、審査が通る中でベストの選択をしていく必要があります

そのベストの選択をするためにも、きちんとプロのアドバイスを受けられた上でどの金融機関で借り入れるかを決められる事をおすすめします

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